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ナタリーストア限定復刻 ビーバーパトロールTシャツ
「犬は吠えるがキャラバンは進む」のジャケットで小沢健二さんが着ていたアレ
今年8月にスペースシャワーTVで放映された「超LIFE〜 小沢健二SPECIAL」が、DVDとなって発売されました。小沢健二さんの2ndアルバム「LIFE」の発売20周年を記念したこの番組のニュースを聞き、焚き付けられたナタリーストアのオザケンおじさん、需要があるのかないのかまったくわからないまま、思い余ってこんなTシャツを復刻してしまいました。
- 小沢さん着用のイエローに加え、着やすいグレーもご用意しました。
ビーバーパトロールTシャツ
3,500円(税別)
材質:綿100%
加工:シルクスクリーン印刷
カラー:イエロー/グレー
サイズ:120/XS(ガールズ)/S/M/L/XL
※XSは、女性用ボディを採用。短めの袖とゆるめの襟周りが特徴です。
グラフィックデザイン:Roach Studios
※画像は開発中のものです。生産の都合により変更になることがあります。
復刻のいきさつ 1993年9月、小沢健二さんがソロになって初めてのアルバムが発売された晩に確か、「Ozawa, Je t’aime」というタイトルの番組がTVKで放映されて、そのプロモーション番組はいまなら簡単にアンダーグラウンドな方法で見ることができると思うのですが、映像のなかにこんなやりとりがありました。 女性「そのTシャツ、なんでそんなに好きなの?」 小沢「これはビーバーパトロールっていう……このエッチなムードが気に入ってるの」CDのジャケットに小さく、そして私たちが彼の文才をはっきり認識することになったライナーノーツにはでかでかと写っているTシャツのことを、彼はビーバーパトロールと呼んでいるのだ、ということだけ受け取って、長い間その映像のこともTシャツのことも忘れていたのですが、もう少し注意深ければ、なんでビーバーがエッチなのか不思議に思ってもよかったのにな、という気もしています。 時は流れて2010年、ひふみよのツアーが発表されたとき、何を着て行ったらいいんだろう、セントジェームス? それもちょっと……と悩んだ挙句、思い出されたのがあのTシャツのことでした。検索してみるとほどなく、ビンテージTシャツの絵柄をアイロンプリントで再現して販売しているサイトに、たぶんあれは無許可で運営していると思うのですが、見覚えのあるビーバーを見つけることができました。
PAYPALで支払いを済ませて2週間、エアメールで届いたその絵柄を、会社のロビーに持ち込んだアイロンで貼り付けて、3つのナタリーの編集長3人でお揃いで着てNHKホールに出かけたことをよく覚えています。あのシーズン、晩になると連日、編集長たちがひふみよに出かけていなくなってしまうので、社内外の業務がめちゃくちゃになっていたのは、ほんとに申し訳なかったですが。 そしてふたたび月日は巡り、2014年、初夏。小沢健二さんの2ndアルバム発売20周年を記念する「超LIFES〜小沢健二SPECIAL」という番組が、タケイグッドマンさん監督で制作される。というニュースが飛び込んできて、「笑っていいとも!」への出演以来しばらくぶりの話題だったのでちょっとおかしくなっていたのか、そのときもまっさきに考えたのは、何を着て放映に臨んでやろうかという、だいぶんばかばかしい計画でした。
たんすには2010年「ひふみよ」ツアーのうさぎTシャツと、2012年の「東京の街が奏でる」でエスペランサと名付けられた鹿のTシャツがしまってあって、これって動物つながりだな、と気づいたとき、ふとあの、急ごしらえしたビーバーTシャツのことが脳裏をかすめました。それでしばらくぶりに引っ張り出してみたら見るも無残、アイロンプリントがひび割れてしまっていて、そうだ、これ許諾を取ってちゃんとシルク印刷で復刻したら、自分のほかにも喜んでくれる人がいるんじゃないかな、と思うに至ったのです。絵柄に添えられたコピーライトを手がかりに調べると、オリジナルのTシャツを製造したのは、オハイオ州コロンバスにあるローチスタジオという会社らしいとわかってきました。60年代から70年代にかけて、ホットロッドやカスタムバイク、サーフィンといったアメリカ文化をモチーフにしたグラフィックで、一時代を築いたブランドです。いくつかのラッキーがあって、ローチ社で社長を務めている、創業者の息子にあたるブライアンさんと連絡が取れたのですが、目下のところ他社とのライセンス契約は結んでいないとのつれない答え。しかし何度かのやりとりの末、遠くの島国で自分たちのグラフィックが求められていることに興味を持ってくださり、特別にライセンスの許可が下りました。それから何ヶ月かは、ジャケットの写真を手がかりに、オリジナルに近い風合いのボディを選定したりシルクスクリーンの業者さんに相談したりでさらに時間がかかってしまって、そんなわけでほんとうは8月の放送に間に合わせたかったのですが、折しも12月17日に
番組のパッケージ化が決まったということで、その発売日にあわせて、このTシャツも復刻リリースできる運びとなりました。ところで、このTシャツの絵柄が、どうしてエッチなムードなのでしょうか。絵柄のビーバーはボーイスカウトの格好をしていて、これはボーイスカウトでいちばん年少組のことをビーバー隊と呼ぶことから来ています。でもそれは、表側だけの意味。米国ではビーバーは、その毛皮の質感からか、女性器を指す俗語として使われています。モロ出しのポルノ写真のことをビーバーショット、なんて言ったり。ビーバーハントといえば、やらせてくれる女の人を引っ掛けること。だからビーバーのことをパトロールして回ってるっていうのは、そういう人のこと。スラングに詳しいURBAN DICTIONARYによると、Beaver Patrolの項には「Horny dudes on the look out for unsuspecting young beavers.」と記されていて、食えそうな若い娘を探し回っているすけべ野郎、くらいの意味でしょうか。ただこの図案、ビーバーをパトロールしてる人がビーバーの姿をしているっていうのは、豚のシェフが描かれたとんかつ屋さんの看板みたいで、そこもちょっとぐっとくるな、と思っています。(ナタリーストア支配人 唐木元)
- 小沢健二「超LIFE」
- 2014年12月17日発売
[DVD] 5800円 / Virgin Music / TYBT-19010
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収録内容
- スペースシャワーTVでオンエアされた特別番組「超LIFE〜小沢健二SPECIAL」
- 未公開 THE LIFE SHOW 1994/10/19 渋谷公会堂(ストリングスを入れた初演)記録用Hi-8映像2曲「ぼくらが旅に出る理由」「ラブリー」
- 未公開 関係者インタビュー
- 超よりぬき予告編