(インタビューを終えて)
──ちなみに小林さんが「モエオチ!」のジャケットで持っていらっしゃる扇子、あれは私物ですか?
はい、マイ扇子です。
──さすがです。実は今度、ナタリーでナタリーストアっていうコラボ商品とか開発する部門を立ち上げるんですけど、もしご興味あれば、コラボ扇子とか作れませんか。
うわあ、ありがとうございます! 光栄ですー!
──でしたら「画伯」としての才能にも注目しまして、ぜひ小林さんのイラストを使った扇子がよろしいのではないかと。
すごーい! 実は以前、まだ「モエオチ!」の企画が始まるよりも全然前に、ラジオで「落語がやりたい」というお話をさせていただいたんですね。そしたらファンの方が、すごくきれいなお花柄の高座扇で、柄の部分に「小林ゆう」と掘ってあるものをプレゼントしてくださったんです。私が個人で持っているのは、そのときいただいたものと、自分で使う用の2つです。
──自分用のはどちらで購入されたんですか?
それはですね、浅草の、名前はちょっとすぐ出てきませんけど、雷門の近くの、高座扇を取り扱っていらっしゃるお店で。
──やっぱりちゃんとした高座扇なんですね。となればコラボ扇子も7寸5分の、伝統的な高座扇の定型から外れるわけにいかないな。
あああ、うれしすぎますー。本当にありがとうございます。
──ご自身の絵がグッズ化されて、ファンの方に所持してもらうというというのはどういう気分なんでしょう?
自分の一部を持っていただくみたいな。私をそばに置いていただけるようでうれしいです。
なるほど。画伯から出てきたものは、画伯の一部なんですね。
はい。私だと思ってます。
──そうですよね。ごもっとも。画伯の絵を愛するということは、小林ゆうという女性を愛するということですもんね。
そう言われるとすごく恐縮ですが、そのように愛していただけたらうれしいなって思います。
──いま、何の絵を描いてもらうのがいいか考えていたんですけど、やっぱり「モエオチ!」にちなんで、作品内に出てくる人物やキャラクターがいいのではないかと。というわけでこちら、おなじみ黒と赤の画材でございます。
わあ、太さもいっぱい! わざわざすみません。
──2色印刷もOKですので。できればにぎやかにお願いします。まんじゅうがあって、死神がいて、「シー・バハマ」に出てくるドラえ(バキューン!と銃声)がいて、みたいな。そんな「モエオチ!ワールド」を描いていただけたらうれしいところです。何パターンか絵柄があれば、Tシャツなんかも作れるかなーと思ってますので。
わかりました。よろしくお願いします。がんばります! 私、ヘタなくせに時間がかかっちゃうかもしれないんですけど……。
──大丈夫です。僕ら朝まで待ちますんで。
キャー、なんて温かいお言葉! すぐに終わらせてしんぜます。