親方 ところでSAは結成されて何年になるんですか?
TAISEI 今のメンバーになってから今年で14年目。もともと僕が高校生のときからやってたバンドなんだけど、2〜3年やったあとに別のバンドを始めちゃって。そのバンドを解散させて、またSAをやろうと14年前にメンバー見つけてやり始めたの。そのとき34歳で、そこから14年だとなかなかがんばったかなと(笑)。まさかこんなに長くやるとは。
親方 まったく同感ですね。僕らは今年で17年目なんですけど、遊びで始めたら続いちゃったみたいな感じです。
TAISEI 続けるのって本当に大変だよな。最初はいいのよ。やりたいことたくさんあって。でも続けていくうちに……ね。
NAOKI メンバー同士もすげーぶつかるしね。
コータローション 売れた途端に解散しちゃうバンドとかいますしね。
──モチベーションを保つ秘訣ってなんですか?
NAOKI 帰るところがないって思うことかな。ほかに帰るところがないから、ここで真剣にならないとダメだなって思ってる。だから日頃やってることも全部バンドに跳ね返ってくる。誰かと酒飲んでもそこからつながりができていったりするし。体を鍛えることも結局ステージのこと考えてやってるところあるし。
TAISEI 俺はね、作ったものをちょっとずつ広げていくようにしてる。そしたら新しいものがやれるって楽しみがある。パンクバンドだったらパンクしかやらないって姿勢でやってたらこんなに長く続かなかったと思う。例えばバラードやってみたりとか、そういうちょっとした広がりを持たせることで面白いものになるんじゃないかなって。
──自分を飽きさせないっていうことなんですかね?
TAISEI そう。たまにリスナーに理解されないときもあるんだけど(笑)、それもそれで「あ、これは理解されないんだ」っていう発見だったりするし。
親方 僕らもあります。
コータローション これは「売れないんだな」ってね(笑)。
TAISEI でも面白いもんで、10年前とかに作って大ハズししたものが今やってみたらハマったりするんだよね。
NAOKI お客さんも入れ替わっていくしね。長いことやってると、お客さんが子連れで来るようになって。最初は景色が変わるから戸惑うんやけど、その子供たちがすごい楽しそうにしてて。で、その子らが成人したりするんですよ。ビックリする(笑)。
親方 いいですね。長く続けていくといいことも多いですよね。こうやって前から観させていただいていたバンドさんとお知り合いになれたり、知らなかった方と出会ってコラボできたり。そういう喜びがあります。
TAISEI 長いこと続けてれば苦しいこともたくさんあるけど、続けてりゃいいことあるなっていう。それだけでいいよね。